事故は不運ではない、誰かのせいだ [生活/くらし]
毎日新聞 幼稚園児 遊具に右手挟まれ、中指を切断 名古屋
名古屋市中川区供米田(くまいでん)2、私立戸田桜台幼稚園=坂井邦子園長(52)=の園庭で14日午後、同区内の会社員(33)の次男(6)が回転式の遊具に右手を挟まれ、中指を切断する事故が起きていたことが15日、分かった。同日午前、男児の父親が愛知県警中川署に届けた。
調べによると、事故が起きたのは「コーヒーカップ」などと呼ばれる遊具。カップはFRP(強化繊維プラスチック)製で、直径145センチ、高さ85センチ。地面と接している台座の上にカップが乗っており、カップ内のハンドルで回転させる仕組み。
男児は14日午後4時20分ごろ、園児3人とカップ内に入って遊んでいたという。カップは乗降口として一部が開いている部分があり、カップ内でしゃがんで遊んでいた男児は乗降口から手を出したため、カップと台座の約1センチのすき間に右手を巻き込まれたとみられる。男児は教員の車で近くの病院に搬送されたが、右手中指の第1関節から先を切断し、さらに薬指も骨折するなど、1カ月の重傷を負った。
事故当時、園庭では十数人の園児が遊んでおり、教員2人がいたという。同署が指が切断された詳しい状況や同園の監督態勢などを調べている。
同園は65年の開園で、園児は3~6歳までの計175人。坂井園長は「子供たちを預かる中、このような事故が起きてしまい申し訳ない。原因を究明していただき、子供たちが安心して過ごせるように努力していきたい」と話している。同園は近く、この遊具を撤去する。【月足寛樹、加藤潔】
9月の事件です。ちょっと古いのですが、取り上げてみました。
切断した指を生着させることができなかったような状況なのでしょう。残念な事態となってしまいました。
さて、父親が警察に届けたということは、幼稚園を訴える準備に入ったと考えて良いのでしょう。そして警察もそれに応じて業過致傷立件を考えている訳です。
確かに不幸な事故です。両親も怒りをどこかにぶつけたいのもわかります。
しかし仮にもしこうしたケガが発生した状況が、誰の管理責任も及ばない自然の中で、児童の単独行動だったりしたらどうでしょうか。監督責任を問うて誰かを訴えたくても出来ない、自然の中では遊具とも言えず製造物責任も問えません。
たまたま今回の事故は園内で起きており、それは人工の遊具によって惹き起こされました。これは訴える相手がいくらでもある。幼稚園を訴えよう、それがダメなら遊具製造会社を訴えよう、怒りの矛先を持って行く先には事欠きません。
園児の不幸なケガは大変残念です。しかしここで誰かを訴えようとする文化はきっと少し前の日本にはなかったのだろうと思います。
幼稚園側は多くの児童を抱えて、現実には一人ひとりが何か遊具や園の建具や、その他何かでケガをしないかどうか監督するのは事実上不可能と思います。今回の事故にしても、かなり本来の遊び方と異なる動作をしてケガをしています。もちろん子供のことで、大人の思いつかないようなことをすることを考えておかなくてはなりませんが。
そうするとどうしても責任を誰かに問うのであれば、園ではなく、コーヒーカップの製造者ということになるのでしょうか。
こうした民事上の判断‥幼稚園または製造者が園児に対して賠償責任を負うべきか否か‥は民事裁判の判断を待つべきことでしょう。それで十分なはずです。
続報を聞かないのですが、警察・検察がこの園や製造者を刑事立件するようなバカな(と言わせてもらいます)行動に出ないことを望みます。
医療事故同様、業過致死傷罪に依る刑事立件は誰かの幸福のためにも、将来の事故防止のためにも、全く何も資することがないと考えます。
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