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岐阜県東白川村病院の診療所化 [医療制度/行政]

asahi.com 東白川村「病院」廃止 「診療所」に 岐阜

 地方の医師不足や医療の質の格差が広がる中、東白川村が村唯一の病院を廃止し、診療所に「格下げ」する方針を、18日に村議会で表明する。村は医師確保の難しさと財政状況の悪化を理由にしているが、夜間は村から医師がいなくなり、住民からは不安の声がもれる。(姫野直行)

 18日開会の村議会定例会で、安江真一村長が診療所化について説明する。来年3月の条例改正を目指し、来年度から東白川村国民健康保険病院を診療所にするという。
 同病院は現在、29病床(一般14床、療養15床)で医師3人が常駐。救急指定病院で、夜間も医師1人が勤務している。06年度の患者数は、外来2万581人、入院7423人で、救急搬入者は30人だった。
 診療所になると、夜間は村から医師がいなくなり、病床は19床(一般4床、療養15床)に減る。救急指定からも外れ、救急車を呼ぶと、車で30分以上かかる下呂市などの救急病院に搬送されることになる。
 村は病院の経営改善のため、薬の院外処方や給食の外部委託など経費節減に取り組んだ。03年度には約1億3807万円あった赤字は、05年度には約6693万円に半減した。しかし、06年度は診療報酬改定の影響で再び悪化。病院としての維持は難しいと判断した。
 医療法では、病院を診療所にすると医師の確保は1人で済み、人件費など財政面でも悪化が防げる。同村の収入に占める借金返済額の比率を示す「実質公債費比率」は25・3%と県内で最も高く、公債費負担適正化計画にも病院の診療所化が盛り込まれている。
 村は住民説明会などを開いて理解を求めているが、住民には不安が募る。夫に付き添って来院した主婦今井久子さん(72)は「夜間救急がなくなるとか、不安だけど仕方がない。病院がある今の状態がぜいたくかもしれない」と話す。
 安江村長は「村の医療が後退することは申し訳ない」としながらも「診療所になれば往診ができたり、訪問看護を充実させたり、より自由度の高い医療が提供できる」とメリットを説く。
 関係者には「今でも救急では軽症患者しか対応できず、あまり変わらない」「道路が整備され搬送が容易になった現在は、やせ我慢して病院を維持するより、村の規模にあった医療体制にすべきだ」との意見もある。

色々な問題をはらみ、単純には論評できないように感じています。

診療所化の理由として、医師確保困難はわかりますが、財政状況の悪化を理由にするのは残念です。確かに人口3,000人弱の村でこうした医療機関を維持するのは難しいのかも知れません。

そもそも村民が村に国保保険料を納入し、その保険証でその村の診療所にかかるという構図になります。村の国保保険料収入がそのまま村の国保直営診療所勘定に入る訳で、一部医療費自己負担もありますが、村の中でお金が動いている状態です。消費される医薬や、病院・診療所の医療機器はどう考えても村の純粋な支出になりそうです。同様に医師の給与も村からの持ち出しになるでしょう。

最近各地で増加して来た、自治医大式医師確保を、県単位で推進するのが一法でしょうか。学費等を補助する代わりに一定期間県内の病院・診療所での勤務を約束させることによって、医師を確保する。特に若い医師であれば夜間の急患対応などに求められる体力も期待できます。

但し医師側から見ると、村との任意契約と比べるとかなり報酬は抑えられ、義務で赴任する医師が交代で続くと、村民から「今度の医者は‥」などと指を指されて批判されるような事態も起きるのは事実です。ひとたび医療体制がある程度確保されると、村民はそれを既得権のように考え、公然と医師批判を行い、場合によると訴訟を起こすなどという事態もあり得るかも知れません。

ある自治体(村)では、医師は村内に居住し、夜間の救急に対してはオンコールとなっています。即ち夜間急患が一人もいなければ医師には一円も支払われず、診療所から呼ばれた時だけ、診療所滞在時間分の時間外勤務手当が支払われるというものです。これは身柄を村内に拘束されているだけに、医師側からみれば不満が残ります。
ただしこれは契約の問題なので、予めきちんとこうした条件を提示し、納得ずくで医師が着任すれば問題ないとは思います。

東白川村については、救急車で下呂市に搬送可能とのことで、現実には診療所化に伴う夜間救急診療廃止はさほど問題にならないのではないでしょうか。人口を考えると今まで病院が存在したことは恵まれていたと言えるかも知れません。

但し、村民があまり他自治体や民間の医療機関を受診することが増えると、東白川村国保勘定からそれらの自治体や民間医療機関へ診療報酬が支払われることになり、結局これも村の財政を圧迫することになりかねませんが。

東白川村はどうすべき、という明確な意見を示せませんが、以前にも書いたように、医療(医療機関や医療保険)は市町村単位でなく、もっと広域で運営して行くべきと考えています。


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コメント 2

majubijou

こんばんはぁ

診療所などの医師はたいへんだろうなぁっと
思います、
ドラマのドクターコトーもそうですよね
村内にもすんで、
24時間フリータイムがないような
状態ですもんね!

やはり病院づとめの医師が急に
どこどこの村に行ってくれといわれたら、
やはり考えてしまいますよね
by majubijou (2007-12-01 20:46) 

筍ENT

コメントありがとうございます。

壁地行きをあまり急に言われることはないです。
自治医大卒医師は病院で何年か研修後僻地勤務することが運命づけられています。
そうでない医師が派遣される場合は、年単位ではなく、おそらく数カ月単位での派遣が想定されていると思います。
本当に急に言われたら確かに困ってしまいますね。

僻地医療はどんな患者が来るかわからないので、病院のような科別診療では診たこともない患者と遭遇することを覚悟しなければなりません。普段内科をやっていても、骨折、緑内障発作、突発性難聴‥何でも一応対処しなければならない訳です。

確かになかなか大変です。
by 筍ENT (2007-12-01 23:31) 

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