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スキー場ゴンドラ事故と業過致死罪 [医療事故]

毎日新聞 ゴンドラ事故 従業員がドアに腕挟まれ転落死 群馬・嬬恋

 2日午前11時20分ごろ、群馬県嬬恋(つまごい)村干俣(ほしまた)の「パルコール嬬恋スキーリゾート」ゴンドラ山頂駅で、アルバイトの伊藤正志さん(63)=埼玉県桶川市下日出谷=が6人乗りゴンドラのドアに左腕を挟まれた。伊藤さんは宙づりになって約10メートル運ばれ、約15メートル下の雪面に落下。足や肋骨(ろっこつ)を骨折し、3日未明に出血性ショックで死亡した。県警長野原署は業務上過失致死の疑いもあるとみて、当時の状況を調べている。

 調べでは、伊藤さんは山頂駅で客の降車を補助する係。車内に客が置き忘れた手袋を取ろうとして、自動ドアに腕を挟まれたという。伊藤さんの叫び声で、運転室の従業員が非常ボタンでゴンドラを止めたが間に合わなかったらしい。

 スキー場によると、ゴンドラにはドアに異物が挟まると止まる安全装置があるが、幅が狭いと作動しないという。伊藤さんは昨年12月から、初めてのスキー場勤めだったらしい。【鳥井真平】

不幸な事故です。アルバイトの男性の方は無念であったことと思います。この方に手落ちがなかったのであれば、ゴンドラ運営会社はきちんと遺族の方に謝罪し、賠償すべきことは当然です。

ここから先はしつこく、繰り返し書いて来たことです。こうした状況でまず警察が出て来るのが日本の問題です。交通機関の一つである以上、本来事故調査委が調査すべきことですが、以前同様記事にコメントを頂いたところによると、死傷者の数が基準に満たないと事故調査委は出動しないことになっているとのことです。

調査委員会のマンパワーが絶対的に不足しているのか、まずは警察に、という姿勢が定着し切っているのか、いずれにしても問題と思います。

例によって出てくるのはこうした訳で警察です。そして警察の関心は専ら誰か業過致死罪で検挙できるか否かに向きます。誰かを検挙することになれば有罪のための証拠集めに奔走し、そしてその捜査情報は秘密として公開されません。誰も有罪に仕立て上げることができないと見るや関心を失って捜査を打ち切ります。

従って警察は事故の真相追及、再発防止に何も資することがありません。同じ事故がまた起きてまた警察が出てくる、という繰り返しです。

さて本事故で、急いでゴンドラを停止させようとして間に合わなかった運転室の従業員を検挙するのか、それが難しいと運営会社の社長でも書類送検するのか、はたまたゴンドラのドアの異物センサー不良を咎めて、ゴンドラ製造会社を摘発するのか、いずれにしても警察の捜査の向く方向は不毛としか言いようがありません。

どんな事故でも大切なことは原因究明と再発防止です。これを大いに妨害する業過致死傷罪をぜひ廃止して欲しいと繰り返し訴えます。


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yokohamachuo

ご存知の通り、警察が刑事訴追を前提に捜査を進める事により、航空機事故などでは時として真相の究明が妨げられるという弊害が指摘されています。
日本では、「何か事故があると、誰かを処罰しないと気が済まない」という風潮が蔓延していますが、その事が結果として業務上過失致死傷を”温存”しているような気がしてなりません。
by yokohamachuo (2008-04-02 18:45) 

筍ENT

ご訪問ありがとうございます。

ご指摘頂いた通り、本当に同感です。「誰かを処罰しないと気が済まない」という風潮はどうしてなくならないのでしょうか。これを払拭しないといつまでもこの日本の刑事訴追指向はなくならないのでしょうね。

コメントありがとうございます。
by 筍ENT (2008-04-02 19:33) 

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