So-net無料ブログ作成
検索選択
医療制度/行政 ブログトップ
前の10件 | -

女性が働くと小児科医療が崩壊する? [医療制度/行政]

産経新聞 子供の初診、働くママが迅速

第一生命.JPG わが子が病気になったとき、できるだけ早く医師に診察してもらう母親は、専業主婦よりも、むしろ仕事を持っている母親に多い-。第一生命経済研究所が実施した、医療機関の利用についての意識調査から、こんな実態が浮き彫りになった。  アンケートは、埼玉県内の幼稚園や保育園などに通う6歳未満の乳幼児の保護者1208人を対象に実施(有効回答率79・2%)。親の就業形態別(フルタイム、パートやアルバイト、無職)に集計をまとめた。


時に総スカンを食らいそうな気もしますが、私は以前から「働くお母さん」にあまり賛成ではありません。
以前にも取り上げたことがありますが、“昔”は、お父さんが外で働き、お母さんは家庭にいて複数の子供を育てながら、それで家計がやりくり出来ていたはずです。サザエさんもフネさんも外に働きに行っている様子はありません。
現在では女性が外で働くことが当然のように言われ、奨励され、子供を預ける施設を充実させることで少子化をくい止めようと言うことしか聞こえて来ません。

働くお母さん.jpgまるで専業主婦がよくないことのような、家庭にいることは良くないことのようにさえ聞こえてしまいます。

お父さんが外に働きに出るだけで家計が維持できるような経済構造を取り戻すべきと、個人的には思っています。どうしても「社会進出」をしたいという女性を押しとどめようとは思いませんが、果たして本当に「働くお母さん」が自分の子供に対して目が届いているのでしょうか。

そしてこのニュース記事です。何の論評もされていませんが、普段子供を見ていない母親が、小児科救急外来を訪れて、小児科診療を疲弊させている様子が浮かび上がって来ます。
女性の「社会進出」→小児改良崩壊は、風が吹けば桶屋が儲かる、というのより現実味がありそうです。

予想される反論と総スカン、男がもっと子供を見ろ、女性にばかり子供や家事を押しつけるからではないか。それが現実的に可能な状況かどうか。
そしてこれは性差別ではありません。「区別」です。男性は逆立ちしても母乳は出ない性です。
nice!(5)  コメント(21)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

滋賀県勤務医の調査 [医療制度/行政]

京都新聞 疲労でミス寸前、半数が経験 県内勤務医 過酷実態裏付け

医師疲労.jpg 滋賀県の病院に勤める医師の5割近くが、過去1年間に疲労が原因で医療事故やミスを起こしそうになり、7割超が以前より疲れやすいと感じている-。県がこのほど行った調査で、激務が指摘される勤務医の過酷な実態が裏付けられた。医師の使命感ややりがいについて、4割近くが「失われていく」と回答し、県は「地域医療を守るために、勤務医の負担軽減が必要だ」としている。

 医師不足などの実態把握を目的に昨年12月、県内全60病院の勤務医1469人にアンケートし、927人から回答を得た。都道府県単位で行政が全勤務医を対象に行う調査は珍しい。

 疲労から医療事故を起こしそうになったのは47%(434人)。最近1カ月の自覚症状について、最も当てはまる項目を問うと「以前と比べて疲れやすい」が「時々ある」「よくある」と合わせて73%(676人)に上った。「いらいらする」「朝起きた時ぐったりしている」「へとへとだ」なども60-70%が当てはまると回答した。

 週当たりの平均超過勤務時間では、20時間以上が25%もいた。1カ月の平均当直回数は「2-3回」が54%と最多だったが「5回以上」も16%。当直明けは83%が「通常勤務」で、当直からの連続勤務時間は「24-36時間未満」が60%、「36時間以上」も30%に上った。

 「患者や家族から暴言・暴力を受けたことがある」のは82%もおり、医事紛争経験者は21%だった。医師としての使命感ややりがいが増しているのは20%だったのに対し、「失われていく」と答えた人は37%。改善点としては「診療以外の業務を軽減」「休日の確保」「医師と理解し合える住民意識を醸成」を求める声が多かった。

 県医療政策室は「勤務医を守るためにも、医療機関の機能分化や連携など地域で医療を支える仕組みが求められている。調査結果の分析から県が目指す方向をしっかりと打ち出し、医師が働きたいと思える環境をつくりたい」としている。


滋賀県庁.jpgこのニュース記事と、マンガを紹介するだけで十分な気もします。病院医療の崩壊を裏付ける興味深い調査です。

医師数の不足も問題ですが、小松秀樹氏の指摘した「立ち去り型サボタージュ」による負のスパイラルが根本にあるのでしょう。報われぬ(経済的にという意味だけでなく)病院医療に失望して病院から医師が立ち去る、残された医師の激務は増悪する。病院から医師がいなくなってしまいます。

調査データの中で気になるのが患者・家族からの暴言・暴力を受けた医師が82%にも上るというものです。患者のために良かれと思って励んだ結果がこれでは、気持ちも萎えます。この根底には、これまた小松秀樹氏の指摘するような、「病院に行けば病気は全て治る」という、患者側の誤った思い込みがあるのではないかと思います。

医療再生のためには医師数増加だけでなく、こうした根の深い問題解決が求められると考えます。
nice!(2)  コメント(7)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

警察・刑務所の人権蹂躙 [医療制度/行政]

西日本新聞 福岡・小1殺害 拘置所が外部診療拒否 被告、人権救済を申請

富石薫.jpg 福岡市西区の小戸公園で昨年9月に小学1年の富石弘輝君(6つ)が殺害された事件で、殺人罪で起訴された母親の薫被告(35)が持病の線維筋痛症の痛みを訴えているのに福岡拘置所が外部の医療機関を受診させないとして、同被告が日本弁護士連合会と福岡県弁護士会に人権救済を申し立てていることが3日、分かった。

 申立書は2月27日付。恒常的に全身が痛む同症の診断を2006年に受け、逮捕前には入院も検討していたことを記した上で、拘置所に外部診療を強く要請したが「緊急性がない」として拒否されたとしている。

 申立書には「痛みがひどく、失神したこともある。助けてください」と訴える被告の手紙も添付。弁護人は「虐待であり、極めて重大な人権侵害行為。早急な措置を求める」としている。

 これに対し、福岡拘置所は「外部診療は必要であれば行う。個別事例については答えられない」としている。


福岡拘置所.jpg以前にも何回か取り上げて来ました。容疑者や刑事被告人、受刑者が医療を受ける権利が、警察・拘置所、刑務所によって不当に奪われています。中にはそのために死に至ってしまったと思われる事例も取り上げて来ました。

どんな犯罪を為して拘留されたり懲役刑を受けている人でもその人権は守られなければなりません。何か疾病があって、医療行為を受けられなかったがために健康被害を被ったら、その警察・刑務所等は当然厳しく罰せられるべきです。決して過失犯ではありません。未必の故意による傷害・殺人です。

もちろん繊維筋痛症に現段階で著効を示す薬があって、治癒に至る訳ではありません。それでも消炎鎮痛剤や抗うつ剤などの治療が行われて、それなりの効果が得られるものと思われるし、何よりその医療を受ける機会を奪う権利は誰にもないと考えます。

警察・刑務所の猛省を促したいと思います。
nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

麻薬「メチロン」 [医療制度/行政]

asahi.com 麻薬メチロン服用の被告に無罪 「違法の認識なかった」

メチロン粉末.jpg 大阪地裁は3日、麻薬取締法違反の罪に問われた大阪府大東市の男性会社員(30)に無罪(求刑懲役1年)の判決を言い渡した。会社員は麻薬に指定されている薬物「メチロン」を使用・所持したとして起訴されたが、千賀卓郎裁判官は「違法な麻薬だと知っていたとは認められない」と述べた。

 判決によると、男性は昨年7月19日、メチロンを水で飲んだほか、メチロンの粉末約1グラムを自宅で所持していた。服用後に気分が悪くなり、自ら110番通報。駆けつけた大阪府警の警察官らがメチロンを見つけ、その後に逮捕した。

 判決は、男性がインターネットでメチロンを買った時期は04年9月ごろで、麻薬に指定される約2年半前だったと認定。被告・弁護側が「睡眠導入剤として購入し、冷蔵庫に保管していた。違法な薬物という認識はなかった」とした主張も踏まえ、無罪の結論を導いた。

 府警の捜査員が公判で「(男性は)『飲んではいけない薬です』と言っていた」と証言したことについては「心身に悪影響を及ぼす薬を服用してしまったという意味だった可能性がある」と述べた。

 判決後、千賀裁判官は男性に「無罪ではあるが、軽はずみな気持ちでメチロンを使ったのは事実。自重してほしい」と語りかけた。

 メチロンは00年前後から「脱法ドラッグ」として流通。07年1月の政令改正で麻薬に指定された後、所持や使用が禁じられている。(阪本輝昭)


メチロン注.jpgこのニュース記事には二つの点から注目しました。
この判決にあるように、被告人がこの「メチロン」を購入した時点ではまだ麻薬指定を受けておらず違法性がなかったこと、服用した時点で麻薬指定されていても、それを知らなかったことをきちんと司法が評価したことです。
そもそも麻薬だから所持していてはいけない、という認識を持っていれば、自ら110番通報をするはずもありません。それなのに府警の捜査員が被告人を何としても有罪にしようとする証言を行ったことには不快感を覚えます。


さて全く違ったもう一点です。この違法ドラッグ「メチロン」は正式名称を「(1)2-メチルアミノ-1-(3,4-メチレンジオキシフェニル)プロパン-1-オン」と言うそうです。あたまのメチルと最後のオンを合わせてメチロン Methylone という俗称になったのでしょうか。
いずれにしても「メチロン」が麻薬指定と言うのを見てまずはびっくりしてしまいました。昔から解熱剤として注射や内服で利用されて来た古典的な薬「メチロン」がいつの間にか麻薬になってしまったのかと。

私自身は解熱剤を注射したり処方することをしないので直接使う機会は少なかったのですが、少なくとも私の世代ではメチロンという薬剤名になじみのある医師が多いものと想像します。あまりにクラシックな薬なので、どこの会社が開発したものか、そして今それが第一三共から販売されていることなどは知られていなくても、ともかくメチロンという名前の薬の存在は広く知られているものと思われます。
ちなみにこちらはスルピリン水和物(Monosodium[(1, 5-dimethyl-3-oxo-2-phenyl-2, 3-dihydro-1H -pyrazol-4-yl)(methyl)amino]methanesulfonatemonohydrate)だそうです。

いやしくも臨床の現場で使われている医薬と同じ俗称を使わないで欲しいと思います。どきっとしました。もちろんこちらのメチロンは Metilon で綴りも異なりますが‥。
nice!(4)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:日記・雑感

佐賀県警の隠蔽 3 [医療制度/行政]

毎日新聞 <取り押さえ急死>佐賀地裁が警官の「審判」決定

佐賀地裁.jpg 佐賀市の国道で知的障害のある安永健太さん(当時25歳)が、警察官5人に取り押さえられた直後に急死した問題で、佐賀地裁(神山隆一裁判長)は、5人のうち1人について、特別公務員暴行陵虐罪で「審判」と呼ばれる裁判を開くことを決めた。遺族が特別公務員職権乱用等致死容疑で告訴した警察官5人の不起訴処分を不服として、付審判を請求していた。

 遺族の代理人弁護士によると、決定は2日付。警察官による取り押さえと安永さんの死亡との因果関係の有無を別として、地裁は目撃証言から、制圧時に警察官が、安永さんの胸部を手で殴打したと認定した。

 安永さんは07年9月、佐賀市内の国道を自転車で走っていたところ、バイクに衝突して転倒。現場に駆け付けた警察官5人に取り押さえられた際に意識を失い、急死したとされる。

 安永さんの父孝行さん(47)は08年1月、取り押さえた警察官を特別公務員職権乱用等致死容疑で地検に告訴。地検は同3月、警察官5人を不起訴処分とした。地検は問題の発生直後から独自捜査を進めていたという。

 その結果、地検は安永さんの死因を、心臓が急に止まる「心臓性急死」と発表したが、停止原因は「解明できなかった」とした。また取り押さえは「保護行為」で、死亡との因果関係も認められないと判断したという。

安永孝行1.jpg 一方、孝行さんは不起訴処分を受け、08年4月、佐賀地裁に付審判を請求した。

 この問題を巡っては、遺族が県に約4240万円の損害賠償を求める訴えを佐賀地裁に起こしている。

 最高裁によると、19件目の付審判決定。付審判請求を受けた公務員で付審判が認められたのは0・1%程度にとどまっている。裁判で検察官役を務める弁護士は今後、裁判所が指定する。【高芝菜穂子】

 ▽佐賀地検の渡口鶇次席検事の話 今後、刑事訴訟法に基づいて佐賀地裁において審判が行われるので、決定が出たことに対する具体的なコメントは差し控えたい。

 【ことば】▽付審判請求▽ 公務員を告訴・告発した人が検察官の不起訴処分に納得できない場合、裁判所に刑事裁判を求めることができる手続き。準起訴手続きとも呼ばれ、付審判請求が認められれば起訴と同じ効果がある。


この事件は本ブログにて 隠蔽を許してはならない と題して取り上げ、再度 佐賀県警の隠蔽 として取り上げました。

特に2つめの記事では、類似した事件が発生した高知県で、高知県警は警察官を業過致傷罪の疑いですぐ送検するという、自浄作用を思わせる態度を取り、佐賀県警との差を見せつけられました。

安永孝行2.jpgそもそも、業過致死傷罪で誰かを刑事罰に処すことにはもともと賛成ではありません。過失に対して刑事罰を科すことが再発を防ぐことにはならないし、日本人の応報感情を下敷きにして作られている刑法条文ではないかと考えているからです。

しかしこの佐賀県警に対しては、記事を読んでいる第三者の立場としても怒りを禁じ得ません。警察はいつも自らを以て無謬組織と任じ、エラーを認めることを極端にいやがります。おそらく権威の失墜などということを嫌うのでしょうけれど、既に警察の権威や無謬性など信じている人は多くないと思います。そうしてみると、警察の過失を認めようとしなかった佐賀地検も同じ穴の狢、所詮身内のかばい合いにしか見えません。

こうした始末の悪い公務員に謝罪を求めようとするのに、かくも多くのエネルギーが必要な現状は改める必要があります。この事件が風穴をあけるきっかけになってくれることを望むばかりです。

以前にも書きましたが、こんな警察に、医療事故に踏み込まれて業過致死傷罪で捜査されたくありません。
nice!(4)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

オンライン請求と不正請求? [医療制度/行政]

産経新聞 医療制度改革後退 レセプト請求の完全オンライン化先送り

レセプト提出形態.JPG
 政府・与党は27日、具体的な治療内容や投薬名、診療報酬点数が書かれたレセプト(診療報酬明細書)請求について、完全オンライン化する時期を平成23年度から、さらに先送りする方針を固めた。先送り期間については、5年にする案が浮上している。衆院選を控え、日本医師会などの反対論に配慮した。来月にも閣議決定される規制改革推進3カ年計画の改訂版に反映させたい考えだ。

 オンライン請求の義務化は、小泉政権が医療費抑制策の一環として策定した医療制度改革大綱で決定された経緯がある。それだけに義務化時期の先送り方針は医療費抑制路線からの転換といえ、与党内には改革後退との指摘もある。

 不正請求や記入ミスを発見しやすくするために導入が決まったオンライン請求の義務化は、段階的に進められ、大規模病院では20年度から実施された。

 来年4月からはベッド数20床未満の開業医などに原則適用、23年4月から完全実施する予定だ。ただ、機械購入などの費用もかかるため、扱い数の少ない開業医らについては23年4月から2年間の移行猶予期間を設定。紙レセプトを代行機関に送付しオンライン請求してもらう仕組みの導入も図ることになっている。

 こうした対応を進めていたにもかかわらず、政府・与党が先送りする方針を固めたのは、有力支持団体の日本医師会などが「対応できない開業医らが廃業すれば地域医療の崩壊を招く」などと強く反発しているためだ。日本医師会と日本歯科医師会、日本薬剤師会は昨年10月、完全義務化撤廃を求める共同声明を発表。1月には35都府県の医師らが義務がないことを確認する訴訟を起こした。

 与党内にも「医師不足対策を進めている中で逆行する動きだ」との批判が強まり、27日の自民党医療委員会では23年度の完全実施に賛成する意見はなく、希望者だけがオンライン請求する仕組みに転換するよう求める声が出された。


レセプト用紙.jpgレセプト請求オンライン化義務化は、除外規定や先送りなど、二転三転し、今のところは、殆どの医療機関に原則として2010年4月から強制される動きになっています。今回は義務化そのものや時期より、これにまつわる新聞記事に異を唱えたいと思います。

レセプト請求オンライン化強制政策は、本来患者さんとも、医療費抑制とも関係のない話です。患者さんを診察して、多くの場合患者さんから医療費の3割を窓口で頂戴します。残りの7割を各保険者・地域などの国保に請求するための書類がレセプトです。
従来レセプトは患者さん一人に一枚作成し、それを束ねて提出、審査の上支払いが行われて来ています。

そこでレセプト審査を容易にして医療費抑制しよう、という考え方がそもそもおかしい訳です。患者さんのために良かれ、と考えた治療が、少しでも健康保険の枠を外れたと疑われる場合には、「査定」と称してその分の請求を拒否しようとします。これをもって医療費抑制と言うことになるのですが、これは不正請求ではなくて、治療に合致する病名をレセプトに記載し忘れたというものが殆どです。
まるで医療機関が悪者であるかのような書き方を新聞がするのはやめてもらいたいものです。

さらに健康保険では治療できないものが多くあります。高度先進医療の問題はよく取り上げられますが、実は身近な疾患にも意外にあります。
声が嗄れて耳鼻咽喉科を受診すると、のどのための吸入薬をもらうことがあります。これは保険の決まりでは喘息にしか使えない薬です。しかし今のところ声帯に直接吹きかけて炎症を鎮め、声を出しやすくしようとする治療薬はこれしかないのです。
そうすると耳鼻咽喉科医は査定されることを恐れながらもこの薬を請求するか、レセプト上には実際と異なる「喘息」という病名をつけることになります。しかしこのいずれの方法も本来支払基金からは御法度とされているのです。
真っ正直に医療を行うのなら、声がれの吸入薬を使うと、治療は全て自費になってしまうのです。

オンライン請求が医療機関が不正を行うことを防ぐかのような記事の書き方はやめてもらいたいものです。患者のためを思って為した医療行為が保険規則からたまたま外れた時に、それを審査側や国の言うように「不正」呼ばわりするのが正義かどうか、マスコミはよく考えて欲しいと思います。
権力側の手先になったらマスコミは終わり、のはずです。
nice!(3)  コメント(7)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

医療と採算 [医療制度/行政]

河北新報 民営化で黒字達成へ 花巻市石鳥谷医療センター

石鳥谷医療センター鎌田院長.jpg 市立の診療所で赤字経営だった岩手県の花巻市石鳥谷医療センターが、民営化によって本年度の黒字がほぼ確実となった。コスト意識を徹底しながらサービス向上を図り、岩手県内市町村の公立医療機関で唯一導入した指定管理者制度が奏功。だが、医療関係者には民間活力に否定的な見方をする人もいて、地域医療のあり方に一石を投じそうだ。

 この医療センターを運営するのは医療法人中庸会(花巻市)。診療所や老人保健施設を経営し、2008年度に市から引き継いだ。市や法人によると、昨年4月以降、センターの入院患者は1日平均で10.0人(前年度5.2人)、外来患者は67.9人(同43.8人)と増え、初年度の黒字は達成できそうだという。

 黒字経営はコスト意識を持ちながら各種サービスアップに努めたことだ。脳卒中の後遺症に悩む患者らへのリハビリ設備を充実させる一方、市運営時に年間300万円もかけていた清掃経費を3分の1に減らしたり、薬も院内処方から院外処方へ切り替えたりした。

 似内裕理事長(64)は「公立時代に本気に取り組んでいなかった経費削減を徹底させた成果だ」と胸を張る。

 中庸会は約3キロ離れた近所に別の診療所を持ち、互いの医師が連携できることも大きいという。

 センターはもともと赤字続きだった。一般会計からの繰入額は毎年1億2000万―1億3000万円。唯一の常勤医師も07年度末には定年退職が迫っていた。

 花巻市は指定管理者制度の活用で公設民営化を模索。独立採算を条件とした中庸会との契約について「市として新たな支出もなくなり、ほっとしている」と藤井広志・保健福祉部長は話す。

 総務省が2007年12月に公表した「公立病院経営改革ガイドライン」は3年以内の黒字化達成を求める内容になっており、自治体病院の民営化は全国で加速しつつある。

 こうした流れに、県立中央病院の元院長で自治体病院経営に詳しい樋口紘医師は否定的な見方を示す。「医療には不採算だが住民に不可欠な部分がある。例えば過疎地や救急・産婦人・小児の医療などで、これが民営化によって切り捨てられる恐れがある」と指摘する。

イーハトーブ病院.jpg 関係者が例に挙げるのが、廃止された岩手労災病院の後継として07年4月開院したイーハトーブ病院(花巻市)。医療法人を誘致した市は、無償貸与する施設の取得や3年間の運営補助に総額11億円を支出するが、診療科は13科から5科に縮小、外来患者も大幅減となった。

 地域医療での民間活力はどうあるべきか。似内理事長は、岩手県医療局が6カ所の県立病院・地域診療センターの無床化を進める計画に言及しながら、「採算の問題はある。だが、開業医は街にあふれている。県は民力を利用できるか、時間をかけて(県民と)議論すべきだったのではないか」と語った。

[花巻市石鳥谷医療センター] 前身は1963年開院の旧石鳥谷町立石鳥谷病院。2000年に移転新築して診療所化し、合併後は花巻市が引き継いだ。08年4月から医療法人中庸会が市の指定管理者。診療科は内科、外科、脳神経外科、リハビリテーション科、麻酔科の5科。19床。


以前別の記事で書いたように、医療はサービスではなく、国民の安全保障政策の一つである、と述べた評論家がいました。これには同感で、他国で被害を被った邦人を救出したり、北朝鮮の拉致事件解決を目指すことも大切ですが、国民全てが医療を受けられ、可能な限り健康を維持しようとすることが出来ることは、国民の権利であり、国家の義務であると考えます。

石鳥谷医療センター.jpgこの考え方が受け入れられるのなら、そもそも医療費自己負担額が存在したり、まして国保保険料滞納を理由に保険証を取り上げるような行政は大いに間違っていることになります。

その問題はとりあえず別にして、医療機関自体について考えてみると、国民の医療を受ける権利を第1に捉えるのなら、不採算であろうが、各地に全科揃った病院を整備するのは国や自治体の義務と思います。採算・不採算を問題にするのは最初から間違っていると考えます。
一般会計からいくら繰り入れようと、その結果自治体、もしかして国の財政がいかに厳しい状況になろうとも、これは必ず守るべき「聖域」であると考えます。

現実的にはこうした公的医療機関のみで多くの患者の医療を請け負うことは不可能ですから、開業医の存在が必要となります。事実上個人経営の開業医ではどうしても採算が問題になりますが、これらの開業医から依頼のあった高度医療・専門医療を要する患者の受け皿として、どうしても採算を度外視した公的病院の存在は必要不可欠と考えます。

こうした公的医療機関を採算優先で公設民営化するのであれば、診療科を揃える、各科医師数を必ず確保する、などの条件が必要と思います。名乗りを上げる民間医療法人などがなければ、採算はとりあえず無視して、地域住民の疾病に対応する病院を引き続き国や自治体が運営していくことは絶対に必要だと考えます。

採算が国民・地域住民の健康に優先されるようなことこそが「あってはならない」と思います。
nice!(5)  コメント(7)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

佐久総合病院の患者減少 [医療制度/行政]

asahi.com 不況で?佐久で患者減少 /長野

佐久総合病院受付.jpg 1年前、患者集中で「たらい回し」が起こりかねないと悲鳴をあげた東信の基幹病院・佐久総合病院(佐久市)で外来・入院両方の患者が減っている。昨年4月~今年1月の患者数は昨年同期に比べ、約3万人(3・9%)の減。佐久地域の他の病院でも同じ傾向が見られる。病院や保健所は昨年の原油高を引き金とする物価高、金融危機を発端とした不況が「受診抑制を招いているのではないか」と懸念している。(伊東大治)
 休日明けの12日昼前の佐久総合病院ロビー。会計待ちの患者が座る長いすは半分も埋まっていない。インフルエンザなどで患者が集中する時期のはずだが、同病院によると、今年1月の外来患者は前年同月より約1600人(3・6%)減った。入院患者も同じく約660人(2・2%)の減だった。
 昨年4月~今年1月までの10カ月で外来と入院あわせ患者が前年同期より約3万人減った。特に外来患者数が前年同期比4・3%減。
 佐久保健所によると、佐久地域13病院の昨年の病床利用率は平均78・5%。病棟のベッドの2割が常に空いている状態で、前年(80・3%)より1・8ポイント下がった。中には8ポイントも利用率が落ちた病院もある。各病院の担当者を集めた会議では、入院患者以上に外来患者が減少していることが報告されたという。
春原秀利.jpg「さらに気がかりなのは入院日数が昨年度に比べ0・4日伸びている点です」と、佐久総合病院地域医療連携室の春原秀利室長は言う。同病院の統計によると、平均入院日数は96年度が18・1日で、その後徐々に短くなり07年度は15・8日となったが、今年度はいまのところ16・2日。「受診を控えて症状が重くなってから治療に来る患者が増え、その分退院も遅れているのではないかと心配しています」と春原室長。
 訪問診療を受け持つ北澤彰浩副診療部長はお年寄りなどから「簡単には病院にかかれない」といった声を聞くといい、「受診控えがあるのかもしれません」と話す。  昨年は物価高と不況に加えて、4月からは後期高齢者医療制度が始まった。保険料が増えた75歳以上のお年寄りも少なくない。春原室長は「治療費を払えないという人が増え、医療が必要な人ががまんしているのではないか」とみる。夏川周介院長は「一般住民はもとより、社会的弱者や経済的弱者が受診を控え健康を害しているとしたら見過ごせない。様々な機会をとらえて警鐘を鳴らしたい」と話している。


佐久総合病院外観.jpgあくまでも佐久総合病院内でのデータを元にした推測ですから、このニュース記事で懸念しているような受診抑制が一番の原因と確定診断することはできないかも知れません。ただ、患者数減と入院日数の増加は確かに受診抑制とそれによる重症化を示唆するデータである可能性は高いかも知れません。

本来日本の優れた医療制度を推進するのに、医療費自己負担を無料化すべきです。もちろん夜間救急などのコンビニ受診の問題はありますが、医師数などの医療資源不足の解消をめざし、その上で患者のフリーアクセスを妨げるものは少しでも取り除くべきと思います。

しかし政府は医療費削減ばかりを考え、受診抑制を“促進”しようと、自己負担を引き上げ、国保保険料や後期高齢者の保険料滞納者から保険証を取り上げる暴挙も開始しました。
最低限の国民の権利である、健康管理の権利を侵害するものです。誰か評論家も言っていましたが、医療はサービスではなく、国民の健康の安全保障であり、それができない国家は国家としての体をなさないとも言えるでしょう。

佐久総合病院の患者数減が、こうした受診抑制によるものでなく、病診連携が進んで、軽症患者等が地元の医療機関で適切に医療を受けていることによるものであれば良いのですが。
nice!(4)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

マクドナルド病院 [医療制度/行政]

読売新聞 名ばかり「部長」70人、北九州医療センターに是正勧告

北九州市立医療センター.jpg
北九州市立医療センターで、「部長」の肩書の医師七十数人が、「権限のない『名ばかり管理職』の状態にある」として、北九州東労働基準監督署が労働基準法に基づき、センターに是正勧告していたことが12日わかった。

 同労基署や市によると、同労基署はセンターへの立ち入り調査を1月15日に実施した。医師約110人のうち管理職手当が支払われている「部長」七十数人について、実際には病院経営に関与する権限がないのに、管理職であることから時間外勤務手当が支給されていなかった。うち4人には部下が1人もいなかった。

 市は「部長」を行政職の課長級と位置づけ、時間外労働に関して労基法36条に基づき労使間で締結する協定を結んでいない。

 同労基署は1月22日付で、時間外勤務手当の支給や労使協定締結などを是正勧告し、今月20日までに改善報告書を出すよう求めている。

 市内にはほかに3か所の市立病院があるが、いずれもセンターと同様の状態という。北橋健治市長は12日の定例記者会見で勧告を受け入れ、「(手当などの)関連予算を来年度予算案に盛り込みたい」とすべての市立病院で改善を講じる意向を示した。


福岡地検小倉支部.jpgマクドナルド店長問題は他人事ではなかったという記事です。
それにしても、「部長」肩書き大安売りですね。

私も公的病院をそれほど多く見て来た訳ではないので、よく知りませんが、まず国立病院では各科の長は「医長」のようです。国家公務員事務職「課長」相当だからでしょうか。都立病院では各科の長は「部長」でこれは事務職の部長に相当します。部長空席の場合医長がトップであることもあり、また部長の下に医長がいることもあります。これは事務職の課長や副主幹に相当します。

市立病院の実態はよく知りませんでしたが、アットランダムにいくつかの市立病院のHPを見てみましたが、都立病院と同様のポスト名となっているようでした。

そこへ行くと北九州市立医療センターの「部長」ポスト名の安売りは尋常ではないようです。しかも部長と呼んで起きながら、市の事務職の課長と同列というのは納得がいきません。

部長名で通すなら、市の部長同様の手当を支払うべきだし、また通常「医員」として扱われる医師を単に部長呼ばわりしていただけなのなら、きちんと時間外手当を支払うべきでしょう。

医師もこういう事態に対しては、皆で異を唱えて行くべきだろうと思います。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

救急車とカーナビ [医療制度/行政]

読売新聞 カーナビ頼り救急車、高速出口間違え到着遅れ…患者は死亡

救急車.jpg 東京消防庁は29日、今月19日に急病の女性を搬送した救急車が、カーナビの指示に従って首都高を運転した結果、出口を間違え、病院到着が17分遅れたと発表した。

 女性は病院で死亡が確認されたが、救急医らで作る検証委員会は「到着遅れが死亡につながった可能性は低い」としている。

 発表によると、19日早朝、119番で東京都北区の女性を中央区内の病院に搬送することになったが、運転手が病院の場所を知らず、カーナビに目的地を入力して出発。案内通り首都高を走ったが、病院の手前の出口で降りる指示がなく、首都高の脇にある病院近くの首都高上で案内が終了したという。同庁によると、このカーナビ付き救急車は2004年の導入。同庁は「事前に病院の場所を確認すべきだった。今後は指導を徹底したい」としている。


私の見ているカーナビは古いせいもあるのか、あるいはどのカーナビにも限界があるのか、時々首を傾げるような道案内をすることがあります。
また、案内自体は間違っていなくても、○○メートル先、左方向です、などと言われた時の距離感が難しかったり、○○メートル先までの別の交差点を左折してしまったりすることもあります。

カーナビ.jpg救急車の運転も大変と思います。特に病院所在地もさることながら、要請のあった地点に正しく到達するのは、なかなか至難の業ではないかと想像します。
地元のタクシードライバーの方でも大変なところもあろうと思われ、また住居表示がきちんとしていない地域では郵便配達同様、どうやって当該地点に到達するのだろうと、逆に感心してしまいます。

確かに要請地点から収容病院までは最短時間での到着が望ましいのですが、最短時間でなかったことをことさらに非難したりしたら、それはあまりに酷に過ぎるようにも思っています。

それよりも、必要ならカーナビシステムの改善、住居表示の見直しなども検討されるべきではないかと考えます。
nice!(3)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感
前の10件 | - 医療制度/行政 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。