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真の飲酒運転幇助者 [車/バイク]

河北新報 実刑求めた遺族ら落胆 多賀城RV事故控訴審判決

仙台高裁.jpg 多賀城RV車事故で、酒酔い運転ほう助罪に問われた会社員佐々木大輔被告(31)を懲役刑とした24日の仙台高裁判決に、評価と落胆が交錯した。判決は「運転者による危険運転の犯罪事実を起訴事実(訴因)に盛り込むのは必要不可欠」と前例のない判断を示す一方、執行猶予付きの懲役刑が「限度」であることも指摘した。

 佐々木被告の訴因はもともと、被告に危険運転ほう助の認識がなく、同罪での立証が困難と判断した検察側が、認識と生じた結果の食い違い(錯誤)を応用して「危険運転の犯行を容易にさせた」との結論を導くという「苦肉の策」だった。

 この点で弁護側は「余事記載」と主張。公訴棄却を求めたが、高裁判決は訴因通り事実認定した一審判決からさらに踏み込み、「錯誤の状態をそのまま訴因として構成することも許される」との前例のない判断をした。

 07年の道交法改正で新設された飲酒運転「同乗罪」の罰則は3年以下の懲役か50万円以下の罰金で、最高10年の懲役となる危険運転致死傷ほう助罪との格差が指摘されている。今回の高裁の訴因判断は同乗罪の創設後も、ほう助や教唆の罪で、より重く処罰される可能性を示した形だ。

 上限5年の執行猶予は極めて厳しい。しかし、法廷での意見陳述や意見書提出で実刑を求め続けた被害者側には、やりきれなさが残る。次女を失った細井実さん(59)は「気持ちの行き場がない。娘に合わせる顔がない」と、苦悩に満ちたコメントを出した。

 一方、佐々木被告の弁護人は「被害者側の意見が反映され、こう(懲役刑選択に)なったと思っている。具体的な被害を想定していない酒酔い運転ほう助は本来、被害者の意見陳述が認められる罪ではない」と語った。


多賀城RV事故.jpg法的知識の不足している私には、このニュース記事の理解は困難です。錯誤について訴因変更が必要であるとか、余事記載で公訴棄却を求めると言った、訴訟にかかる法的手続きは、法学を学んだ人でないと理解が難しそうです。

ただニュース記事全体を読んで感じるのは被害者遺族や検察はもとよりですが、記事の論調までが、飲酒運転同乗者には何としても厳罰を、という方向になっていることが気になります。
兎にも角にも、飲酒運転した当事者のみならず、それに手を貸したと思われる周囲の人物にまでまずは厳罰化を、という方向は実は不毛だと考えています。罰を与えて刑務所に送り込むか、多額の罰金を科すことで、本当に飲酒運転が撲滅できると考えている方がおかしい、と考えます。

しつこく取り上げて来たアルコール・インターロック装置(AILS)を飲酒運転前科ドライバーに義務づけるなど、飲酒運転ができなくすることを考えても良いのではないでしょうか。こうした対策を「怠り」、飲酒運転による事故の再発をずっと許してきた警察・公安委員会の態度は未必の故意による殺人とも捉えられると考えます。

実は多額の罰金による集金が「おいしい」と考えているようであれば、最悪の交通行政です。万死に値すると思います。
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自動車運転過失致死罪 [車/バイク]

カナロコ てんかん患者による事故で運転手に禁固4年求刑/横浜地裁

横浜地裁.jpg 昨年三月、横浜市鶴見区の歩道で市立中学二年の男子生徒(14)が、てんかん患者の男が運転する車にはねられ死亡するなどした事故で、自動車運転過失致死傷罪に問われた川崎市幸区の会社員(45)の論告求刑公判が十八日、横浜地裁(木口信之裁判官)であった。検察は「てんかんの薬を処方通り飲まなかった」などとして、禁固四年を求刑。弁護側は「薬は飲んでいた」として無罪を主張し、結審した。判決は三月十八日に言い渡される。

 公判では、証人として出廷した男子生徒の両親が「私たちは一生息子を失った悲しみを抱えて生きていく」と被害感情を訴え、「被告は本心から謝罪しているとは思えない。実刑にしてほしい」などと意見陳述。

 検察側は論告求刑で、「被告は、過去にもてんかんの発作により物損事故を起こしたことがあった。薬を飲まないと発作が起こることを知りながら、処方通り服用していなかった」などと指摘した。

 弁護人は「被告は薬を飲んでいた」として、過失責任を否定し無罪を主張した。

 起訴状などによると、会社員は二〇〇八年三月九日午前十時二十五分ごろ、鶴見区下末吉三丁目でトラックを運転中、持病のてんかんの発作を起こして意識を喪失。歩道で信号待ちしていた男子生徒を死亡させるなどした。


鶴見区下末吉3丁目.JPG運過致死傷罪を廃止して欲しいと以前から願って来ました。ドライバーを刑事裁判にかけて、あまつさえ被害者参加制度まで駆使して遺族感情をぶつけるこの裁判が顕著にその不毛さを表しているように思います。

車に命を奪われた男子生徒の両親にしてみれば納得しがたい不条理です。おそらく何の落ち度もない子供が、飛び込んで来たトラックに命を奪われた。許せない。
しかしそれは感情論です。以前から書いて来たように、誰の人生もその進路の周囲に色々な危険な落とし穴がたくさん開いています。このトラックがもう少し手前か先方で歩道に突っ込んだのであれば、この生徒は命を落とすこともなかったかも知れない。

もちろん賠償を受ける権利があります。トラックの加入していた自動車保険から十分な補償を受けるべきだし、実際によく見られる、保険会社の保険金過少算定があれば、それに対して不服を申し立て、場合によっては訴訟を起こすべきこともあるでしょう。万が一トラックドライバーが自動車保険未加入であれば当人に賠償請求を行うことになるでしょう。

てんかんを患うこのドライバーを交通刑務所に4年間収容させるとこの両親の溜飲は下がるのでしょうか。典型的な、そしてただの応報主義にしか見えません。
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再々・飲酒運転撲滅 [車/バイク]

asahi.com 相次ぐ飲酒運転 被害遺族「なぜ」

飲酒運転遺族.jpg■「取り締まる立場の人がしたら、なくならない」

 今月に入り、県内で警察官と教師の飲酒運転が相次いで発覚し、12日には警察官が懲戒免職となった。過去に飲酒運転の車の事故で家族を亡くした人たちはどう受け止めているのか。8年前、弘前市で飲酒運転の車にはねられ死亡した相馬早容(さよ)さん(当時13)の遺族を改めて訪ねた。

 12日に処分された弘前署中央交番所長の警部補は、青森署勤務だった00年9月18日にも、部下に捜査車両を飲酒運転させ、自宅に送り届けてもらうという問題を起こし、道路交通法違反の幇助(ほうじょ)容疑で書類送検されていた。

 弘前市の中学1年生だった相馬早容さんが、帰宅途中に同市内で飲酒運転の車にはねられたのは00年9月9日。警部補はその直後、最初の問題を起こしたことになる。

 それから8年後の昨年、早容さんの弟で同市立北辰中2年の朋宗(ともひろ)君(14)は「飲酒運転のない社会に」と題した作文を書いた。姉に遊んでもらった思い出や、事故で姉が重体となり、目を覚まさないまま半年後に亡くなったことなどをつづった。

 作文は「交通安全ファミリー作文コンクール」(内閣府など主催、警察庁、文部科学省後援)に提出され、全国1万2818点のなかから最優秀賞にあたる内閣総理大臣賞に選ばれた。

 東京・日比谷公会堂で表彰式があったのは今年1月16日。同21日、22日には地元紙にも受賞が大きく取り上げられた。弘前署の警部補が飲酒運転をしたのは、1週間後の1月30日だった。

 朋宗君は「取り締まる立場の人が飲酒運転をしていたら、飲酒運転はなくならないと思う」と語った。

 早容さんの母親貞子さんは今も、「早容に似合うのでは」と靴や洋服を買い求めてしまうという。「2人で一緒に買い物に行くと本当に楽しかった。それがずっと続くと思っていました」

 早容さんはバドミントン部の練習の帰り道、飲酒運転の車に「20~30メートルほどはね飛ばされた」(貞子さん)。頭蓋骨(ずがいこつ)骨折、くも膜下出血などで意識不明となった。ベッドから動かすことが難しいため、高度な治療を受けるための転院もできず、事故から半年後の01年3月に亡くなった。

 1月、相馬さん一家は表彰式で上京したのに合わせ、早容さんが行きたがっていた東京ディズニーランドに足を運んだ。貞子さんは早容さんの写真を身に着け、いくつかのアトラクションを回った。

 父親奉文(ともふみ)さん(51)は言う。「前から『行かなければ』と思う一方で、つらい気持ちもあって『もう行かなくていいのではないか』とも考えていた。今回約束を果たすことができてさっぱりした」

 一家が東京から帰り、受賞が地元のテレビや新聞に取り上げられて間もなく、警察官らの飲酒運転が発覚した。

 貞子さんは「厳罰化が進んで、これだけ社会問題になっているのに、飲酒運転をやめてほしいという気持ちをなぜ分かってもらえないのか」。

 貞子さんの父は県警の警察官だった。刑事だった父は帰宅が遅く、貞子さんは仕事の大変さを身近に感じて育った。兄も東京で警察官になった。

 「多くの警察官が一生懸命仕事しているのに……。今回飲酒運転をした警察官は、新人歓迎会の帰りに摘発されています。これから県民のために働こうとする若い警察官はどう思ったでしょう」

 朋宗君は受賞作文に〈お酒を飲んだ後、車を運転することはとても危険だということを十分知りながら、それをくり返す大人は今もたくさんいます〉と現実の厳しさを書いていた。その現実をいち早く示してみせたのは、皮肉にも地元の警察官や教師だった。(青池学)


飲酒運転検知.jpg何度も繰り返し書いてきました。そして今回もまたしつこく書きます。

どんなに飲酒運転に対して厳罰を科すことにしても、今のままでは決して‥と言って良いでしょう‥飲酒運転撲滅は不可能でしょう。取り締まる側さえ犯してしまうこのルール、どんなキャンペーンを張っても、どんな厳罰を科すことにしてもなくすことは絶対にできません。
見つからなければ、とリスクを冒してハンドルを握ってしまう。そしてアルコール依存症者に飲酒運転が多いという記事もかつて取り上げました。

本気で飲酒運転を撲滅するには、車が動かないようにするしかありません。そして実際に米国の一部の州で採用されているアルコール・インターロック装置(AILS)を導入すべきです。
確かに飲酒運転をしないドライバーにとっては、エンジン始動前に余計なステップを要求される訳で、ネガティブなシステムではあります。そこはまだ工夫の余地があるのではないでしょうか。
AILSはエンジン始動時以外に一定時間ごとに呼気の吹きかけを要求するようです。ドライバーの入れ替わり防止などには必要なのでしょう。
むしろセンサーをもっと鋭敏にして、ドライバーがわざわざ呼気を機械に吹き込むような動作をしなくても、機械の側で飲酒を検知するシステムを進化させる余地があるのかも知れません。

また、一部実現に向けて動いているとも聞きましたが、飲酒運転前歴のある者の車にのみ義務づけるという方法も、全車装着義務化の前の段階として、現実的な方法かとも思います。

いずれにしても、バカの一つ覚えの厳罰化、金の無駄遣いにしか見えないキャンペーンはもういい加減に見切りをつけて、飲酒運転の本当の撲滅を考えて良いと思います。
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居眠り運転予防 [車/バイク]

東京新聞 香りの空気砲で居眠り運転防止 眠気感知すると発射  /栃木

香りの空気砲.jpg においで居眠り運転がなくなる? 作新学院大学(宇都宮市)が富士重工業などと協力し、運転中のドライバーに香りがついた空気を噴射して居眠りを防止する装置の研究に取り組んでいる。将来は製品としての実用化も検討中だ。 (横井武昭)

 取り組んでいるのは同大大学院心理学研究科の松本秀彦准教授(40)と同大学院一年武藤佳世子さん(23)ら。二〇〇七年二月に富士重工から松本准教授に協力依頼があり、武藤さんが、香りが心理に与える効果を脳波で分析するアロマコロジーの研究を希望していたことから、共同研究を始めた。

 「香りの空気砲」と名付けられた装置は、穴が開いた箱の中に煙を充満させ、穴の反対側をたたくと輪になった煙が押し出される原理を応用。脳波の動きやまばたきの頻度などでコンピューターが眠気を感知すると、車のダッシュボード付近に設置された小箱から、香りのついたリング状の空気をドライバーの鼻先目がけ発射する。

 香りは覚せい効果のあるレモンやペパーミントなどを使う。同じ香りを長時間かぐと慣れてしまうため、車内に充満しないよう量を最小限に抑えた。

 研究室にドライビング・シミュレーターを用意し、学生や派遣社員らに協力を依頼。香りの濃度を変えるなどして実験を重ね、眠気や疲れに香りが効果的であることが確認できた。将来はスバルなどで車載用として商品化が検討されている。

 武藤さんは「嗅覚(きゅうかく)には個人差がある。今後はどの種類の香りをどのタイミングで出すのかなどの課題を追究し、研究を続けたい」。松本准教授は「香りを使い、リラクセーション効果によるストレス予防や、認知症患者へのケアなどにも幅広く応用できれば」と意欲を語った。


作新学院大学.jpgこうした研究開発に敬意を表したいと思います。事故と言えば処分、厳罰化、それで事故を減らせると思っている単細胞者が多い中で、いかに事故の元の芽を摘んで行くか、という方向のアプローチは素晴らしいと思います。

以前から取り上げている飲酒運転厳罰化の不毛さに加えて、どちらかというと過労などに伴う居眠り運転の防止という点からはアプローチがあまりなかったように思います。強いて言えば、トラックドライバーなどの雇用者側を「罰すること」くらいしか思いついて来なかった警察・検察、たまに自社製品のガムのCMで居眠り運転の危険さを訴える食品会社くらいしか耳にしたことがありませんでした。

以前長野県内の国道18号線を走っていたら、フクロウのマークのついた、居眠り運転警告装置を見たことがありました。どういう原理で作動して、どのように居眠り運転に警告を発するのか未だに知りませんが、少なくともそれが全国的に広がっている様子はありません。

今回の作新学院大の研究が居眠り運転防止に大いに役立ってくれれば、と願います。そして居眠り運転に限らず、自動車運転に限らず、過失が事故を引き起こす構造において、過失発生を防ぐ手段をもっと見出す努力が求められると思っています。繰り返し書きますが、事故の結果に厳罰化を以て対処することは、全くナンセンスです。
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自動車と自転車の事故 [車/バイク]

東京新聞 信号無視 自転車の96歳被告 『事故を誘発』禁固求刑/茨城

水戸地裁土浦支部.jpg 取手市で昨年四月、赤信号を無視して横断中の自転車を避けようとして民家に突っ込んだトラックの運転手が死亡した事故で、重過失致死罪に問われた自転車の無職男性被告(96)=取手市=の初公判が三日、水戸地裁土浦支部であった。被告は起訴事実を認め、検察側は「赤信号を看過し無謀かつ危険な運転が事故を誘発した」として禁固二年六月を求刑した。 (塙幸雄)

 弁護側は最終弁論で「状況から見て重大な過失とはいえず過失致死罪の適用が相当」と述べ、執行猶予付きの判決を求めた。判決は三月三日の予定。

 自転車と自動車の絡んだ事故で自転車側が重過失致死の罪を問われた異例の裁判で、水戸地検は「事案の重大性にかんがみて公判請求が相当」として在宅起訴していた。

 論告で検察側は、「自転車といえども道路交通法上では車両」と指摘した上で、「交通量の多い交差点で赤信号に変わった後に進入した。重過失が認められる」と述べた。

 弁護側は「交差点の信号が誤認しやすい構造にあり、事故当時、視認状況も悪かった。運転手も危険の予見可能性はあった」と述べた。

 起訴内容では、被告は二〇〇八年四月七日午前六時ごろ、自転車に乗って取手市新町の国道6号交差点で赤信号を無視して進入、自転車を避けようとしたトラックが道路脇の民家に激突し、運転していた千葉県柏市の男性会社員=当時(53)=が死亡したとされる。

被害者遺族が初参加 新制度適用
 この日の公判には、被害者や遺族が刑事裁判に参加して被告人に質問したり、意見を述べることができる「被害者参加制度」に基づき、死亡した男性運転手=当時(53)=の妻(44)が参加した。同制度を適用した公判は水戸地裁管内で初めて。

 妻は検察官の隣に着席して険しい表情で審理に聞き入っていた。証人、被告人に質問する検察官が時折、妻に言葉をかけ、その内容を確認し合う場面も見られた。妻は直接、被告人への質問はせず、「高齢者とはいえ、被告人の罪を見逃すことはできません。場合によっては自動車の方が悪くないこともあるとわかってもらいたい」と陳述。そして「もし執行猶予であれば最も長い期間を望みます」と訴えた。同制度の初適用を受け、水戸地検の山下輝年次席検事は「裁判手続きに血が通ったのではないか。検察官は参加人と意思疎通をはかることが大前提。今回はそれができていたと思う」と述べた。

<被害者参加制度> 昨年12月1日から施行。対象事件は、同日以降に起訴されたもので、殺人、傷害致死などの重大事件のほか、交通事故の一部など。被害者が死亡した場合は配偶者、親子ら直系の親族、兄弟姉妹が参加できる。被害者や遺族は「被害者参加人」と呼ばれ、法廷内では検察官の横に座る。被告に直接質問したり、証人尋問をすることができ、検察官が求刑をした後、起訴内容の法定刑の範囲で求刑意見を述べることができる。


取手市新町交差点.JPG2月のニュース記事です。実際の判決は禁固1年4月、執行猶予3年という結果になったようです。
自動車対自転車または歩行者の事故となると、従前過失相殺などはどこへやら、一方的に自動車側が悪いという風潮があったように思えます。私の記憶では、歩行者が赤信号無視、自動車が青信号で通過しようとした時に起きた事故でも、過失配分は自動車対歩行者で50:50と言う判例がありました。

こうした、何でも自動車のドライバー側に責任を負わせようという風潮から脱却するという意味では有意義な裁判であると思います。もしトラックが自転車と衝突して、自転車ライダーの方が死傷していたら、全く今までと変わらぬ、一方的にトラックドライバーを糾弾する裁判が行われていたことでしょう。

しかし例によって結果責任を重視する考え方で、この事故の自転車ライダーに少しでも重い刑事罰を与えようということにエネルギーを惜しまない検察にはため息が出ます。被害者参加制度を十二分に活用して、実刑は取れないものの、せめて執行猶予を最大限にしようなどと、被害者遺族を利用しています。

そもそも道交法において、自転車の信号無視は第7条により「3か月以下の懲役または5万円以下の罰金」となっています。重過失致死罪を持ち出してそれを超える刑事罰を与えることにどれほどの意味があるのでしょうか。
それよりも民事でトラックドライバーに対して自転車ライダーからきちんと賠償をさせることに意味があるでしょう。おそらく保険などのない自転車のこと、支払い能力なしということになってしまうでしょうから、国家などによる救済制度があってしかるべきであろうと思います。

この裁判でも被害者参加制度は、検察側の求刑を少しでも重いものにするように利用されているだけに思えてなりません。この浪花節制度、私はどうしても賛成できません。
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交通事故の責任と道路構造 [車/バイク]

東京新聞 溝口陸橋下り車線で事故多発 渋滞情報で追突防げ/神奈川

溝口陸橋1.jpg 国道246号の溝口陸橋と呼ばれる高津区の高架橋に、わずか三百メートル先の渋滞を伝えるシステムが導入される。山なりの陸橋の下り坂で事故が多発しているため、高津署などが開発した。短い区間の「渋滞情報」は珍しく、県内では初めての試み。四月からの運用を目指し、二月中にセンサーや電光掲示板などが設置される。 (酒井博章)

 東京から国道246号を進み、多摩川を越えると間もなく溝口陸橋に差しかかる。この下り車線が高津区内有数の事故多発ポイントだ。二〇〇七年十二月には、大型トラックに追突した軽トラックの運転手が死亡する事故もあり、この年には四十三件の人身事故が発生。昨年も、七月に車両五台による玉突き事故が起こるなど、事故が頻発した。

 その七割以上が渋滞が原因の追突事故という。陸橋の傾斜角度は約五度で見通しが悪く、頂上から下りに転じてすぐに追突する車両が後をたたない。陸橋を下ってすぐ「切通し交差点」があり、信号待ち渋滞が起こりやすいのに上り坂からは気づきにくいためだ。交差点には国道の両脇にある側道も合流するため、さらに渋滞を加速している。

 同署は昨年三月に国土交通省横浜国道事務所と協力し、陸橋の渋滞情報を知らせるシステムの開発に着手。

溝口陸橋2.JPG 「切通し交差点」から手前約五十メートルの中央分離帯にセンサーを設置し、さらに三百メートル後方の陸橋の上り坂付近に電光掲示板を設け、渋滞時に「渋滞注意」「追突注意」などと表示して注意を促すことにした。恒常的な看板より、最新の情報を反映した電光掲示板が注意喚起に効果があるためという。

 高速道路などで活用されている渋滞情報システムは二-五キロ先の情報を伝えるが、今回考案されたのは、全長約五百メートルの陸橋で、終点の渋滞を頂上付近に知らせる“陸橋限定”の異例の情報システム。二月上旬から設置工事を始める予定で、同署などでは「陸橋での事故が半減するのでは」と期待している。


この陸橋を利用したことがあるのでわかります。勾配がきついので、オーバーパスの頂上の先が見通せるところで、突然自分の前に、停車している車列の最後尾が現れることがあります。追突事故の温床になる可能性は高いと思われます。

溝口陸橋3.JPGさてここで考えてしまいます。こうしてこの溝の口陸橋には電光掲示板が設置されることになりました。これで事故が減ることを期待できると思われます。
逆に考えると、今まで事故が起きていた責任の一端は道路構造にある訳で、警察もこれを認めた形になります。

追突事故を起こした車が、被追突車両に民事上賠償を行います。多くの場合対人・対物保険から支払うことになります。しかし事故が人身事故となった場合、行政処分や刑事訴追が待っています。
これまでここの陸橋でこうした処分を受けて来たドライバーの立場はどうなるのでしょうか。事故の全ての責任を追わされ、厳しい刑事処分を受け、免停~免消処分を受けて来たかも知れません。しかし警察が後から道路構造について欠陥を認めた形になった訳です。

この陸橋に限りません。全ての交通事故において、責任を全てドライバーに負わせることは正しくないと考えます。
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まだまだ続くバカの一つ覚え [車/バイク]

読売新聞 「酒気帯び」でも一発取り消し…道交法改正案を閣議決定

酒気帯び厳罰化.JPG
 政府は27日、飲酒運転など悪質運転への行政処分を厳格化することを柱とした道路交通法施行令の改正案を閣議決定した。今年6月1日から施行される。

 酒気帯び運転のうち、呼気1リットル中のアルコール濃度が0・25ミリ・グラム以上の場合、違反点数が13点から25点に引き上げられ、過去に違反歴がなくても一発で免許取り消しになる。同0・15ミリ・グラム以上0・25ミリ・グラム未満の場合は6点から13点に引き上げ、免許停止期間が現行の30日から90日に。飲酒によって正常な運転ができない「酒酔い運転」も25点から35点に引き上げられる。

 悪質な事故などで免許取り消しになった後、運転免許証の再取得が禁じられる欠格期間の上限も5年から10年に延長され、危険運転致死罪は8年、同致傷罪は被害者の負傷程度に応じて最長で7年になる。酒酔い運転による事故も、2~5年から3~7年に引き上げる。いずれもひき逃げが加われば最長の10年になる。


麻生太郎.jpg1月、麻生政権下でのニュース記事です。
同じような記事を繰り返し書くのは気が引けるのですが、相も変わらぬバカの一つ覚え=厳罰化が止まらないようなので、私も反論を重ねたいと思います。

飲酒運転撲滅を掲げて、危険運転致死傷罪の創設や、飲酒運転に対する厳罰化ばかりが行われています。時々各新聞が取り上げることもあるのですが、つい飲酒してハンドルを握ってしまう人たちにアルコール依存症がかなり多いことが指摘されています。また、酒気を検知してエンジンを始動させない装置は既に存在します。

飲酒検問.jpgしかし、こうした事実は一切勘案しないようです。特にこの政権の長であるこの首相は。
これらを考え合わせれば、本当の飲酒運転撲滅はどうするべきか、は自ずと答えが出てくるはずです。

以前にコメントを頂戴したことがあるのですが、車のスピードリミッター、シートベルト非装着アラームなどは、ドライバーにとっては負の装備です。しかし安全運転のために車に取り付けられていると考えるべきでしょう。

いったいいつになったら酒気検知・エンジン不始動装置を検討するのでしょうか。引き起こされる事故の重大さを想定したら、シートベルトなどよりもっと先に全車に装着すべきものでしょう。

飲酒運転防止装置.jpg一向にこの発想が取り入れられず、ドライバーだけを取り締まることしか考えていないのは、自動車メーカーに対する忖度、あるいはメーカーからの圧力、そして行政処分のみならず、罰金刑などの刑事罰も引き上げて、国庫への集金を増やそうとする意志が働いているのではないかと考えてしまいます。

本気で飲酒運転を「撲滅」しようという気があるとはとても思えません。
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過失事件裁判にも浪花節登場 [車/バイク]

読売新聞 運転過失致死事件の遺族、初の公判参加…きょう東京地裁で

東京地裁.jpg 東京地裁で23日に開かれる自動車運転過失致死事件の公判で、「被害者参加制度」に基づき、被害者側による被告人質問などが行われる。

 最高裁などによると、同制度で被害者側が実際に参加するのは全国で初めて。同地裁では同日の別の傷害事件の公判でも被害者参加が決まっている。自動車運転過失致死事件で法廷に立つ被害者の妻は、「遺族のつらい思いを訴え、被告に実刑を求めたい」と話している。

 東京・千代田区の交差点で昨年8月、オートバイを運転していた男性(当時34歳)が、トラックにはねられ死亡した。23日に開かれるのは、自動車運転過失致死罪に問われたトラック運転手の初公判だ。

 男性の妻(34)が、友人を通じて知り合った男性と結婚したのは2002年1月。その2年後の04年1月、待望の長女(5)を授かった。一人娘を誰よりもかわいがり、週1回の休みの日には必ず外に遊びに連れて行ってくれる優しい父親でもあった。

 毎年大みそかには、年越しそばを作ってくれた。日付が変わるころ、近くの神社に家族3人で参拝した。妻は、交通安全のお守りを買って、オートバイで通勤する夫に託していた。

年越しそば.jpg しかし、夫は昨年8月1日未明、皇居前広場の交差点で、近くの勤務先からオートバイで帰宅途中、右折してきたトラックにはねられた。駆けつけた病院で、長女は「遊園地に連れて行ってくれる約束だったのに」と泣き叫び、妻は、夫の死を告げようとする医師を「聞きたくありません」とさえぎった。

 大黒柱を失った家族の生活は一変した。自然と涙があふれてしまう妻を気遣い、長女は自分の胸に手を当てながら「パパは心の中にいるよ」と励ましてくれる。その長女も夜寝る前に、父の遺骨のそばで突然、「パパに会いたい」と泣くことがあるという。

 自動車運転過失致死罪の法定刑は懲役7年以下。初犯の場合、ほとんどのケースで執行猶予が付く。

 「過失が原因とされる交通死亡事故の刑は、遺族にとって軽いと思う。世の中に訴えていかなければ、現状は変わらないと思ったから」。妻は、公判に参加しようと思った理由をそう説明する。「被告に反省してほしい」との思いを込めながら、夫の兄(35)とともに法廷に立つつもりだ。

 ◆被害者参加制度

 殺人や傷害、業務上過失致死傷などの刑事裁判で、被害者や遺族が希望し、裁判所が認めれば、被告に質問したり、求刑の意見を述べたりすることができるようになった。制度導入には、「被告が言いたいことを言えなくなる」との慎重論もあったが、被害者・遺族の声に応える形で実現した。昨年12月1日以降に起訴された事件に適用されている。


交通安全お守り.jpg1月のニュース記事です。これを見て思うことが2つあります。

まず1つめです。読売新聞もどこまで浪花節の記事を書くのだと思って心からがっかりしました。

以前ネットで集まった3人が強盗目的で女性を殺害した事件がありました。死刑が求刑され、2人に死刑判決が出ました。
この事件を取り上げた毎日新聞は、被害者の女性にフィアンセがいたこと、囲碁が強かったこと、その他週刊誌顔負けの下世話な記事を載せており、その意図を疑いました。被害者がフィアンセもおらず趣味もなく、もしかして天涯孤独の女性だったら、加害者の刑は軽くなるのだろうか。そういうつもりで記事を書いたのなら、こんな被害者に対しても失礼な話はないだろうと、取り上げました。

この交通事故の裁判の記事も負けず劣らずの最低レベルです。事故の被害者の男性に妻がいなかったら、かわいい子がいなかったら、年越しそばを作ってくれるまめな男性でなかったら刑事罰を軽くするのでしょうか。

およそ勘違いも甚だしい考え方です。強殺事件であれ、今回の運過致死事件であれ、被害者の背景を把握した上で起きた事件でない以上、その罪と罰は為した犯罪/過失そのもののみを以て評価されるべきものです。

2つめは、やはり少なくとも過失事件の裁判に被害者参加制度は適用しないでほしいということです。
上記のように、被告ドライバーは、被害にあったオートバイのライダーの男性の生い立ち・背景を知って事故を起こした訳ではありません。そもそも私自身は運/業過致死傷罪そのものに反対ですが、現行法にこの罪がある以上は仕方ありません。但しその裁きは公正に願いたいと思うものです。
業務または自動車運転において、事故はどこまで予見可能であったか、回避可能性はどうであったか、注意義務がどの程度あって、それをどのように怠ったと言えるのか。こうした事項が運/業過致死傷罪の量刑を決める全てであるはずです。
いったいなんのために遺族を法廷に入れるのでしょうか。遺族の声が大きければ大きいほど量刑は重くなり、初犯でも執行猶予がはずされてしまうとでも言うのでしょうか。
こんな誤った裁判を許してはなりません。

過失事件に限りません。故意犯であっても、被害者参加制度には反対です。判決/量刑はもっと客観的になされるべきです。

そして刑事裁判と民事裁判をきちんと分けるべきです。
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自動車制限速度の見直し [車/バイク]

東京新聞 一般道80キロOK 規制速度に新基準 20年ぶり見直し

環七40キロ.JPG 警察庁は、都道府県公安委員会が道路ごとに定める規制速度の決定方法を見直し、交通実態に応じたきめ細かい基準の新設を決めた。一般道路でも安全が確保されれば、時速八十キロを上限に、法定最高速度六十キロを超える規制速度の設定も検討する。

 身近な生活道路では「三十キロ以下」の規制も登場。規制速度の決定方法が見直されるのは一九八九年以来約二十年ぶりで、本年度中にも基準を示す。外部有識者らの委員会(委員長・太田勝敏東洋大教授)が二日、報告書を国家公安委員会に提出した。

 規制速度は一般道路で六十キロ、高速道路で百キロの法定最高速度を基準とし、都道府県公安委員会が事故の発生状況などを参考に決める。法定最高速度を超えるケースは、栃木県の国道119号の一部での八十キロ規制などがあるが、極めて少ない。

 報告書は、一般道路について全国約四百五十カ所の実勢速度調査を基に、市街地かどうか、車線数、中央分離帯の有無、歩行者数により十二に分類。区分ごとに四十・五十・六十キロの三種類の基準速度を定め、個別状況により補正するとした。

 バイパスや立体交差など、構造により自転車や歩行者がいないか少なく、安全が確保できる場合は、法定最高速度を上回る規制速度を検討する。

 住民が日常生活に使う生活道路は、歩行者、自転車との事故を回避できる三十キロ以下の規制が望ましいとし、速度抑制の機材も併用。高速道路は、インターチェンジ間ごとに規制速度を設定してきたが、道路の構造などを加味して、より細かく見直すとしている。


速度抑制デバイス.jpg現在の一般道路の制限速度の決め方には不自然さを感じていました。例えば走りやすい環七通りはなぜかずっと制限速度が40km/hとなっています。渋滞時以外でこんな速度で走っていたら自分が渋滞の先頭になってしまうか、すいていれば殆どの車両にどんどん抜かれて行きます。あまりに現実と乖離した制限速度です。そして時々獲物を狙うようにオーバーパスの手前の側道に覆面PCがじっと停まっていたりします。
何かで読んだのですが、そもそも一般道において国道は制限速度60km/h、都道府県道は50、区市町村道は40というように、道路構造に関係なく、定められてしまっていると聞いたことがあります。どんな高規格道路であっても、無意味な制限速度上限が課せられるということになります。

やはり今後現実に即した制限速度設定が為されるべきだろうと思います。

一方、住区内道路では速度抑制デバイスが色々工夫されています。下の写真のようなハンプやキャッツアイを設置することで、効果的に通行車両の速度を落とさせることができます。また街路樹を互い違いに植えて、波打つような車線を設定しているのも見たことがあります。

こうしたメリハリのある車両速度制限をきちんと考えて欲しいものだと思います。
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警察の取締ミスと行政処分 [車/バイク]

東京新聞 エッ、禁止区域外なのに… 駐禁取り締まり14件 /神奈川

座間警察署.jpg 県警交通指導課は二十四日、座間市内の駐車禁止区域でない道路で、座間署員が違反取り締まりをするミスが、二〇〇四年六月から今年十月まで計十四件あったと発表した。今月三日、取り締まりを受けた近くに住む警視庁の男性警察官(60)の指摘で発覚した。

 同課によると、ミスがあったのは、同市相模が丘六の市道約百八十メートルの区間。近くに設置された駐車禁止を示す標識を見間違え、恒常的に取り締まりを続けていたという。

 記録が残っている〇三年一月以降で、ミスが判明したのは座間市や東京都町田市などの二十四-六十八歳の男女十四人分。反則金や放置違反金合わせて二十一万円が支払われており、県警は返還手続きを進めている。

 違反点の累積で九十日間の免許停止となった男性会社員(32)ら行政処分を受けた二人について処分抹消の手続きを行った。


座間市相模が丘.JPG以前にも愛知県警の同様のみっともない取締ミスを取り上げました。公安委員会が設置したのではない一時停止標識を信じて、陰に隠れて一時停止違反車両を取り締まってしまったというものです。
どちらもノルマに追われて何とか取締件数を増やそうとする、所轄交通課や交機が犯してしまった恥ずかしいミスです。

さて私が問題にしたいのは警察の行政処分です。こうした違反があって、被疑者が否認した場合でも、警察は違反点数を強制的に加算し、所定点数に達すると免許停止/取消処分が行われます。当該違反容疑を否認していても、まずは行政処分を受けよ、その後で不服があれば聞く、というスタンスです。
しかし実際に免停処分が下ってしまっていた男性会社員らが既に服してしまった免停処分日数について、どんな補償をしてくれるのでしょうか。「処分を取り消す」では済まされません。その間車を使えなかった不利益を賠償する気があるのでしょうか。

この背景には、行政処分権を持つ警察が、違反行為の有無が確定する前に、一方的に行政処分を下してしまう制度があります。取り締まられたドライバーにしてみればたまったものではありません。検察が不起訴にしたり、裁判で無罪を勝ち取っても行政処分を取り消させるのにさらにエネルギーを消費するハメになります。

警察は否認違反事案に関しては、点数付加と行政処分を行わないでもらいたいと思います。
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